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PMUの生分解性

 

近年プラスチックの不適正な処理が全地球規模で問題になっています。環境問題に対して生分解性プラスチック材料は全世界中で注目されています。生分解性プラスチックとは、微生物の働きによって「水」と「CO2」に分解され自然へ還る性質(生分解性)を持ったプラスチック材料のことです。通常のプラスチックは、ごみや廃棄物として出されたものが自然界へ流出した場合、人の手を加えない限り半永久的に残り続けるという問題があります。一方、生分解性プラスチックは自然界へ流出した場合でも、微生物の働きにより分子レベルまで分解され、最終的には「水」と「CO2」となり自然へ還元されます。

生分解性プラスチックは環境問題を解決するために開発されてきましたが、従来の製品では以下のようなことが指摘されています。
❶コストが高い
❷品質の安定性保持が難しい
❸分解するためには一定の条件が必要

PMUの生分解性

PMUは、無機鉱物粉末資源を主原料として、生分解性樹脂を添加し、特殊なプロセスで処理することによって作られます。主成分の無機炭酸カルシウム(CaCO3)は自然由来のものでカルシウム粉に分解されますので、自然由来のものを自然に戻すと言えます。ポリマーと添加剤は、水、二酸化炭素、メタンに分解されます。従って従来の生分解性プラスチックで指摘されていた課題にも以下のように対応しています。

❶PMUのコスト——従来の生分解性プラスチックは大量かつ安価に生産することが難しい材料です。そのため一般の樹脂と比較するとかなり高価です。例えばポリ乳酸の原材料は、トウモロコシ、芋などの植物由来です。しかし石灰石を主原料としたPMUペレットは、原料調達工程において原料を粉砕して製造しますので、コスト面で他の素材と比べて低い価格で供給することができます。
ポリプロピレン(低価格)< PMU < PLA(高価格)

❷PMU製品の安定性——PMUは嫌気性環境で自然分解が始まります。そのため従来の生分解性プラスチックに比べて長期間品質・性能が保たれます。

❸PMUの分解条件——PMUは嫌気性環境では779日で90.3%分解し、特定の温度、湿度などは必要ありません。分解のために専用施設を必要とせず、土の中に埋めると微生物によって分解が始まります。

PMUは嫌気性条件下で自然に分解されます。通常の使用においても安定性が保持されます。コスト面でも優位性を持っています。

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PMU素材のリサイクルと生分解の流れ4-b.jpg
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